スペシャルティコーヒーをご存知でしょうか?
スペシャルティコーヒーとは、「一定の条件を満たした生産工程で生産され、消費者から美味しいと評価される」コーヒーのこと。
少しわかりにくいと思うのですが、ざっくり言うと、品質がとても高く、生産工程や味の基準を満たしたコーヒーのことです。
でも、この定義を聞いただけでは、「本当に品質は高いの?基準がわからないからよく分からない」と思ってしまいますよね。
そこでこの記事では、
- スペシャルティコーヒーの定義
- スペシャルティコーヒーに選ばれる条件
- スペシャルティコーヒーが好まれる理由
- スペシャルティーコーヒーを購入できるお店
について紹介します。
スペシャルティコーヒーが気になる方は、この記事を参考にぜひ飲んでみてください。
スペシャルティコーヒーとは?
スペシャルティコーヒーの厳密な定義は『一定の条件を満たした生産工程で生産され、消費者から美味しいと評価されるコーヒーであること』です。
ただ、この定義だとイメージしにくいと思いますので、スペシャルティコーヒーは、『コーヒーピラミッドで1番品質が良いコーヒー』と覚えておきましょう。
コーヒーピラミッドとは、コーヒーの品質の違いをランク付けして、ピラミッド状の評価で記したものです。
品質が高いコーヒーは、コーヒーピラミッドで上の位置にランク付けされ、それよりも品質が低いコーヒーは、下の位置にランク付けされます。
つまりスペシャルティコーヒーは、もっとも高品質な豆だけに与えられる称号ということですね。
もちろん、好き勝手にスペシャルティコーヒーを名乗ることはできません。
スペシャルティーコーヒーとして認められるためには、厳しい選定条件をクリアする必要があります。
だからこそ、スペシャルティコーヒーとして販売されている豆は、高品質だと安心できるわけですね。
スペシャルティーコーヒーはその他のコーヒー豆に比べて、やや値段が高めに設定されていることが多いのですが、私もカフェなどでスペシャルティーコーヒーを見かけたときは、ついつい頼んでしまいます。
それでは、スペシャルティコーヒーとして認められるためには、どのような基準をクリアしておく必要があるか?についてみていきましょう。
スペシャルティーコーヒーとして認められるための条件
スペシャルティコーヒーとして認められるためには、次の2つの基準を満たしておく必要があります。
- 一定の条件を満たした生産工程で生産されていること
- 消費者から美味しいと評価されるコーヒーであること
それぞれどのような条件か具体的に見ておきましょう。
1-1. 生産工程の基準
まず、スペシャルティコーヒー条件を満たすためには、生産工程の基準をクリアする必要があります。
クリアすべき一定条件の生産工程とは、
- 生産国においてコーヒー豆の栽培管理、生産処理、品質管理などが適正に行われているか
- 欠点豆の混入が少ないか
- コーヒー豆の輸送や保管が適切に行われているか
などですね。
これらが守られていないと、コーヒーの味が損なわれてしまう原因となってしまいます。
そのため、このように生産工程に条件が設けられています。わかりやすいのは、欠陥豆が少なく均一である点です。
スペシャルティーコーヒーには欠陥豆の混入が少ない
一般的なコーヒーは、豆の粒が揃っていなかったり、欠けたまめが混じっている状態で販売されています。コーヒーを豆の状態で買ったことがある人は、見たことがあるかもしれませんね。
しかし、スペシャルティコーヒーは、豆の選定においても品質管理がされているため、豆粒の大きさも揃っています。
欠陥豆を取り除くのは手作業になるため、手間と時間がかかります。
しかし、粒が揃っていなかったり、欠けた豆が混じっていると、味に雑味が出てしまうんです。
その点スペシャルティーコーヒーは、雑味の少ない豆本来の味を楽しめます。
1-2. 美味しさの基準
生産工程の基準を守っていても、最終的な豆がおいしくなければあまり意味はありません。
そこで、スペシャルティコーヒーとして認められるためには、味に関する条件もクリアする必要があります。
- カップ・クォリティのきれいさ
- 甘さ
- 酸味の特徴評価
- 口に含んだ質感
- 風味特性・風味のプロフィール
- 後味の印象度
- バランス
このように味に関する評価基準を満たした豆だけが晴れてスペシャルティコーヒーとして認められます。
やや難しい言葉が多いので、それぞれ詳しく見ておきましょう。
1.カップ・クォリティのきれいさ
カップ・クオリティのきれいさとは、コーヒーの風味に汚れや欠点がなく、透明感があることです。
カップ・クオリティに汚れがあると、コーヒーの風味にも汚れが出てしまい、雑味がある風味になってしまいます。
そのため、雑味がない風味を味わえるかどうかを判断するカップ・クオリティのきれいさが、スペシャルティコーヒーには求められます。
2.甘さ
甘さは、コーヒー豆が収穫された時に、熟度が良く均一な熟度で収穫されたかが関係します。
しっかりと熟したコーヒー豆を使用することで、甘さを感じさせる成分が多く含まれません。
ただ、甘さを感じさせる成分が多く含まれていても
- 辛さを感じさせる苦み
- 刺激が強い酸味
- 渋み
などがあると、甘さが感じにくくなってしまいます。
そのため、コーヒーの甘さに関わる豆が収穫された時期や、甘さを感じさせない成分が含まれていないかも評価基準として含まれます。
3.酸味の特徴評価
酸味の特徴評価は、コーヒーの酸味がどのくらい明るさや爽やかさを持つかを評価します。
コーヒーの酸味が強いだけだと、刺激的で不快感を感じる味になってしまうため、コーヒーが美味しいかどうかの判断基準は満たされません。
酸味が強いのみでなく、明るさや爽やかさなどの酸味の質が、スペシャルティーコーヒーでは求められます。
4.口に含んだ質感
コーヒーを口に含んだ質感が良いかも評価基準として含まれます。
コーヒーを口に含んだ質感とは
- 粘り気
- 舌触りの滑らかさ
- 密度
- 濃さ
- 重さ
などです。
例えば、同じ液体でも、水のようにサラサラしたものもあれば、ハチミツのようにトロっとしたものもあります。
それと同じように、コーヒーにもサラサラしたもの、トロミがあるもの、滑らかなものなどがあるのです。
そのため、コーヒーを口に含んだ質感の品質の良さもスペシャルティーコーヒーには求められます。
5.風味特性・風味のプロフィール
風味特性・風味のプロフィールは、スペシャルティーコーヒーの評価基準で最も重要です。
風味特製・風味のプロフィールとは、コーヒーの味と香りを組み合わせたものです。
味と香りが優れているコーヒーを作るためには、コーヒーができるまでの下記の工程が大切です。
- 栽培
- 収穫
- 回収
- 選別
- 生産処理
- 保管
- 焙煎
- 抽出
これらの工程が理想的に行われていると、スペシャルティーコーヒーとしての味と香りが表れます。
これらの工程によって、一般のコーヒーよりも豊な味と香りになるため、評価基準として最も重要になります。
6.後味の印象度
コーヒーを飲んだ時に、口の中に残る印象も評価基準となっています。
コーヒーを飲んだ後味の印象には、
- 甘さが残るのか
- 刺激的で嫌な感覚がにじみ出てくるか
などがあり、それらの印象はコーヒーを飲んだ時の心地よさに繋がります。
後味が刺激的すぎると、せっかくのスペシャルティーコーヒーの良さが台無しになってしまいますよね?
そのため、後味の印象度もスペシャルティーコーヒーの評価基準として大切な項目です。
7.バランス
最後に紹介する評価基準は、コーヒー全体のバランスです。
- コーヒーの風味のバランスが良いか
- 突出するものや欠けているものなどバランスを乱すものがないか
などを確認して、コーヒー全体のバランスを評価します。
スペシャルティコーヒーの特徴
ここまでは、スペシャルティコーヒーの定義について見てきました。
でも、「実際、他の豆とどのように違うのだろう?」と気になりますよね?
そこでここからは、スペシャルティーコーヒーの特徴について、
- (1)味わい
- (2)香り
の順で紹介します!
1.どんな味がするの?
スペシャルティコーヒーの味わいは、生産地によって違います。
なので、一概に「酸味が少ない!」などは言えません。
ただし、欠陥豆が少ないので、雑味がなく豆本来の味を楽しむことができるのが特徴です。
例えば、私がお世話になっている、SHIRAHAMA COFFEE STANDのコーヒーは、苦みが少なくて、レモンやライムなどのフルーツのような甘みを感じました。
2.どんな香りなの?
スペシャルティコーヒーは、その他のコーヒーに比べて香りが豊かです。
なぜ、他のコーヒーと差が出るかというと、豆の生産工程に違いがあるからです。
コーヒー豆は、コーヒーの木に実る果実の種子を採取したものです。
そのためコーヒーの味や香りは、コーヒーの木の
- 育つ土地
- 環境
- 気候の変化
などによって大きく左右されます。
スペシャルティコーヒーは、これらの条件を高品質に保つために管理しているため、甘い果実のような華やかな香りを楽しむことができるのです。
コーヒー豆を開けたときや、豆を引いているときの匂いは、それだけで十分楽しめるくらい、たまりませんよ。
3.スペシャルティコーヒーは煎り方で風味が変わる
コーヒーの煎り方には、
- 浅煎り…短時間で焙煎を行う
- 中煎り…ほど良い時間で焙煎を行う
- 深入り…時間をかけて焙煎を行う
などの種類があり、どの煎り方を行うかによってコーヒーの味、香りに変化が出ます。
そのような特徴があることは、スペシャルティコーヒーも変わりません。
そこでここからはスペシャルティコーヒーの煎り方による味の変化を、
- (1)浅煎り
- (2)中煎り
- (3)深煎り
の順番で紹介します。
3-1.浅煎りのスペシャルティコーヒー
浅煎りのスペシャルティコーヒーは、爽やかな甘さと酸味を感じることができます。
スペシャルティコーヒーは、浅煎りにすることで爽やかなレモンのような酸味が出てきます。
そのため、すっきりとしたレモンのような酸味を味わいたい方にオススメです。
3-2.中煎りのスペシャルティコーヒー
中煎りのスペシャルティコーヒーは、バランスの良い甘さと酸味を味わうことができます。
スペシャルティコーヒーは、中煎りにすることでキャラメルのような味と香りが出てきます。
そのため、スペシャルティコーヒーのバランスの良い甘さと酸味を味わいたい方には、中煎りがオススメです。
3-3.深煎りのスペシャルティコーヒー
深煎りのスペシャルティコーヒーは、濃厚な甘みとコクを味わうことができます。
スペシャルティコーヒーは、深煎りにすることでナッツやチョコレートのような味と香りが出てきます。
そのため、スペシャルティコーヒーの濃厚な甘みとコクを味わいたい方には、深煎りがオススメです。
4. スペシャルティコーヒーを購入できる焙煎店
スペシャルティコーヒーを購入できるように、ネットショップで販売している店があります。
ネットショップで購入すると、外出してお店を訪れなくても家にスペシャルティコーヒーが届くので便利ですよね。
スペシャルティコーヒーをネットショップで販売している店を、紹介します!
(1)SHIRAHAMA COFFEE STAND
※お店は随時更新しています!
ネットショップを利用して、スペシャルティコーヒーを購入されたい方は、ぜひアクセスしてみてください。
5-1.SHIRAHAMA COFFEE STAND
SHIRAHAMA COFFEE STANDでは、スペシャルティコーヒーを使用したメニューが展開されています。
そして、SHIRAHAMA COFFEE STANDでは、毎日自家焙煎を行い、新鮮な状態のコーヒー豆を使用しています。
SHIRAHAMA COFFEE STANDのスペシャルティコーヒーは、やや浅めの浅煎りに焙煎されているため、レモンやライムなどの柑橘系の爽やかな酸味が特徴です。
そのため、スペシャルティコーヒーの味は、「コーヒーは苦いから苦手!」という方にもオススメできるほど、苦みが少なくて甘い特徴があります。
苦みの少なさと甘みに加えて、飲み口から後味まですっきりと爽やかに飲むことができますよ!
手軽に飲みたいならコンビニのスペシャルティーコーヒーがおすすめ
甘みとコクが感じられるスペシャルティコーヒーは、手軽に飲めるようにコンビニの「ローソン」でも販売されています。
それが、ローソンの店舗で淹れたてのコーヒーを味わうことができるマチカフェの「シングルオリジンルワンダコーヒー」です。
アフリカ大陸におけるルワンダは、スペシャルティコーヒーの産地として知られています。
ルワンダのスペシャルティコーヒーを使用したルワンダコーヒーは、ハニープロセスという方法で精選されています。
ハニープロセスは、収穫したコーヒー豆の周りに付いた糖液質を残した状態でコーヒー豆を乾燥させる方法です。そのため、ハニープロセスで精選したルワンダコーヒーは、甘みとコクが感じられる味わいです。
(引用:https://www.lawson.co.jp/lab/tsuushin/art/20191203_rwanda.html)
まとめ
スペシャルティコーヒーは、一定の条件を満たした生産工程で生産され、消費者から美味しいと評価されるコーヒーです。
条件を満たしたスペシャルティコーヒーは、苦みが少なくて甘みがある味の特徴があるため、コーヒーが苦くて苦手という方にもオススメです。
こだわりぬかれたスペシャルティコーヒーが気になる方は、ぜひ味わってみてください。