「水出しコーヒー」をご存じですか?別名では「コールドブリュー」「ダッチコーヒー」とも呼ばれています。
水出しコーヒーとは「水につけてゆっくり抽出したコーヒー」のこと。時間をかけて抽出するため、味わい深く、まろやかで飲みやすいのが魅力。それでいて、すっきりとした風味なので、アイスコーヒーにもぴったりなんです。
「コーヒーって水だけで淹れられるの?」
「夏においしいアイスコーヒーを作りたいけど、家で作るのは難しそう・・・」
と思うかもしれませんね。
でも大丈夫!おいしい水出しコーヒーを作るのに、難しいスキルは必要ありません!強いてコツを言うなら、専用の器具やコーヒーパックを使って、長時間コーヒーを水につけておくこと。それだけで、だれでも簡単においしい水出しコーヒーを作れます。
作り方も専用器具の仕組みもシンプルなので、自分で簡単にDIYできちゃうのも嬉しいポイント!「器具を買わずに作りたい」「豆にもこだわりたい」という、こだわり派にもおすすめなんです。
今回は、これからの季節にぴったりの「水出しコーヒー」について詳しく紹介していきます。おいしい水出しアイスコーヒーを作って、暑い夏をのりこえましょう!
目次
水出しコーヒーって何?
水出しコーヒーとは「水につけてゆっくり抽出したコーヒー」のこと。「コールドブリュー」や「ダッチコーヒー」とも呼ばれています。
コーヒーといえば、お湯で抽出するのが定番ですよね。しかし、水出しコーヒーとは名前のとおり、挽いた豆を水につけてゆ~っくり抽出していくんです。
時間をかけて抽出していくため、口あたりがまろやかで、すっきりしているのが特徴!とっても飲みやすいコーヒーなので、コーヒー初心者の方にはもちろん、アイスコーヒー好きにもおすすめです。
コーヒーの豆知識:水出しコーヒーは、インドネシア発祥
この抽出方法は飲みにくさの原因である、独特の苦みやえぐみを出さないためにインドネシアで考えだされました。
水出しコーヒーの魅力 水出しコーヒーの魅力として、以下の3つがあげられます!
- まろやかで飲みやすい
- 酸化しにくいので、長時間おいしさをキープできる
- 初心者でも簡単に作ることができる
では、ひとつずつ詳しく説明していきますね。
◯まろやかで飲みやすい
水出しコーヒーは、まろやかで飲みやすいのが特徴。熱をかけずに抽出するため、コーヒー独特の苦みやえぐみが出にくくなります。
水出しコーヒーの魅力はそれだけではありません。長い時間をかけてじっくり抽出するので、コーヒーの豊かな香りがたっぷりと溶け込みます!
まろやかで飲みやすいだけでなく、コーヒーの豊かな香りまで楽しめるのが水出しコーヒーならではの魅力なんです。
◯酸化しにくく、おいしさを長時間キープできる
水出しコーヒーは酸化しにくいため、おいしさを長時間キープすることができるのも魅力。
コーヒーをお湯で淹れた場合、コーヒー豆に含まれているカフェインや油、タンニンなどの成分がたくさん抽出されます。油はとても酸化しやすい成分であるため、油が含まれていればいるほど、コーヒーも酸化しやすくなるのです。
しかし、水出しコーヒーは熱をかけずに抽出するため、油があまり含まれておらず、コーヒーが酸化しにくいんですね。
◯初心者でも簡単に作ることができる
水出しコーヒーは、だれでも簡単に作ることができます。「水出しコーヒー専用ポット」や「水出しコーヒーパック」が売られているので、購入さえすれば、コーヒー初心者の方でもおいしく作れるんです。
「でも、これ以上家の中にものを増やすのはちょっと…」という節約家の方でも、大丈夫!専用の器具を使わなくても、自宅にあるものだけで作ることも可能です。
まずは身近な道具で水出しコーヒーを作りをはじめてみて、どんどんステップアップしていくのもいいかも。水出しコーヒーの作り方は、後ほどくわしく説明しますね!
水出しコーヒーのデメリット
たくさん魅力がある水出しコーヒーですが、実はデメリットもあります。それは「できあがるまでに時間がかかること」。
水出しコーヒーは挽いた豆を水につけて、じっくり抽出するのが特徴。レシピにもよりますが、基本的には1時間ほど抽出して、その後は一晩(8時間くらい)寝かせる必要があるんです。「アイスコーヒーを飲みたい!」と思っても、すぐに飲むことができません。
しかし、水出しコーヒーは酸化しにくく味の変化が少ないため、長期間保存することができます。密閉した容器に入れて、冷蔵庫で保存すれば3日くらい日持ちするんですよ。一度作ってしまえば、長期間、コーヒーをおいしく飲むことができるのは嬉しいですよね!
何よりも水出しコーヒーはじっくり抽出するからこそ、まろやかな口あたりで飲みやすくなります。できあがりまでの時間は「おいしいコーヒーができるまでの時間」として楽しみに待ちましょう♪
水出しコーヒーの作り方
水出しコーヒーには、以下のような作り方があります。
- 専用ポットを使用する方法
- 専用ボトルを使用する方法
- 水出しコーヒーパックを使用する方法
カフェや喫茶店では、専用のポットやボトルを使用するのが一般的。しかし、専用の器具を使わなくても、お家にあるもので水出しコーヒーを淹れることもできます。
いろいろな作り方を紹介しますので、自分にぴったりの方法を探してみてくださいね♪
◯専用ポットを使用する方法
専用の水出しコーヒーポットを使う方法です。ストレーナー(こし網)の中にコーヒー粉や挽いたコーヒー豆を入れるだけなので、とってもかんたん!
- お好みのコーヒー粉(挽いたコーヒー豆)
- 水
- ストレーナー付の水出しコーヒー用ポット
※1リットルの水に対して、コーヒー豆100gが目安です。ポットのサイズによって調整してくださいね。
*作り方*
器具さえ用意すれば、使い捨てのパックなどが必要ありません。ポットは1,500円くらいで購入することができますし、何度でも使えて経済的!
◯専用ボトルを使用する方法
おいしい水出しコーヒーを外でも楽しめたらうれしいですよね!専用ボトルがあれば、お家で水出しコーヒーを作って、そのまま持ち歩くことができます。
準備するものや作り方は専用ポットと同じですので、「水出しコーヒーを持ち歩きたい!」という人はぜひ試してみてください。
◯水出しコーヒーパックを使用する方法
市販の水出しコーヒーパックを使う方法です。コーヒー豆の分量などを量る必要がなく、とってもお手軽に水出しコーヒーを作ることができます。
- 市販の水出しコーヒーパック
- 水
- ピッチャー
※水とピッチャーは、コーヒーパックの製品に合った分量をご準備ください。
*作り方*
コーヒーパックが小分けになっているため、買ってきてすぐに使うことができます。また、空のピッチャーにパックを入れるだけなので、あと片付けも楽ちん♪
おすすめの器具
水出しコーヒー専用器具といえば、おすすめはハリオ(株)の商品!ハリオは1921年創業の耐熱ガラスメーカーです。
ハリオの水出しコーヒーポットは熱湯も食洗器も対応可能で、大きさや色も豊富。ストレーナーの底が外れるようになっているため、片付けもとってもかんたんです。
機能性も優れており、見た目もかわいいのですが、驚くべきはそのお値段!一度で8杯分の水出しコーヒーを作れる大きめのポットは、なんと・・・1,500円!
「本格的なコーヒーを淹れてみたいけど、器具が高くて挑戦しにくい!」と思っていた人も気軽にはじめられちゃいますよね。おしゃれなコーヒーボトルやコーヒージャグもありますので、気になる方はお買い求めください。
◯器具を自分で作る方法
「水出しコーヒーを作ってみたいけど、器具を買うのはちょっと…」「なんとか自宅にあるものだけで水出しコーヒーを淹れたい!」そう思っているかもしれませんね。
少し手間はかかりますが、安くで器具を作る方法を紹介します!
- 空のペットボトル
- ピッチャー
- 一方コック
- ペットボトルを支える台
- 台を支える板:2枚
*作り方*
一方コックで少しずつ水が出るように調節し、器具の下にコーヒー粉とコップをセットすればOK。器具を作るのがたいへんであれば、蛇口の下にコップを置いて、水が少しずつ出るようにしてもいいですよ。
◯パックを自分で作る方法
「器具はかさばるのでパックの方がいい」「器具を作るのはめんどう」と思っている人もいるかもしれませんね。そんなあなたには手作りパックをおすすめします!
- だしパック(お茶パック)
- お好みのコーヒー粉
*作り方*
だしパックの中にコーヒー粉をいれ、中身が出ないように閉じるだけ!「コーヒーの粉が出てしまわないか心配…」という方は二重にしてもOKです。
水100gに対して、コーヒー粉は10gくらいがおすすめ。
水出しコーヒーに適したコーヒー豆は?
「市販のコーヒー粉ではなく、自分好みの豆を使いたい!」と思うかもしれませんね。そんなこだわり派の方は、自分好みのコーヒー豆を水出しコーヒーにしてみましょう!
コーヒー豆から水出しコーヒーを作るなら、豆は「中挽き・深煎り」のものがおすすめ。慣れてきたらどんどん豆を変えてもよいですが、「中挽き・深煎り」の豆を使えば失敗することはありません♪
というのも、コーヒーは「粉のあらさ・煎り(ロースト)時間の長さ」の2つのポイントによって、味が大きく変わるからなんです。
まず、挽きがあらい(粒が大きい)とコーヒーの味が薄くなり、細かくなる(粒が小さい)ほど味が濃くなります。
- 粉のサイズが大きい(粗挽き):水がはやく通るので、味が薄くなる
- 粉のサイズが小さい(細挽き):水が通るのに時間がかかり、味が濃くなる<
水出しコーヒーのように抽出時間が長い場合、細挽きにすると雑味やえぐみまで抽出されてしまうことがあります。そのため、「中挽き~やや粗挽き」の豆を選ぶようにしましょう。
そして、コーヒー豆はロースト時間が短い(浅煎り)ほど酸味が出やすく、長くなる(深煎り)ほど苦みとコクが増します。
- 浅煎り(ロースト時間が短い):酸味が出やすく、苦味が弱い
- 深煎り(ロースト時間が長い):苦味とコクが出やすく、酸味が弱い
アイスコーヒーはホットコーヒーよりも酸味を強く感じてしまうので、酸味を抑えられる深煎り豆を使うのがおすすめ!
まずは「中挽き・深煎り」のコーヒー豆からはじめて、少しずつ自分好みにアレンジしてみましょう。
水出しコーヒーのアレンジレシピ
いつもとは少しちがう、おしゃれな水出しコーヒーを作りたいと思いませんか?「友だちが遊びに来るからかわいくアレンジしたい!」「ひとりでおしゃれな水出しコーヒーを楽しみたい!」そう思っているあなたのために、水出しコーヒーのアレンジレシピを紹介します。
①キウイ&レモンですっきりさわやかコーヒー
酸味と甘さが絶妙なバランス!夏にぴったりのアイスコーヒーです。
- 水出しアイスコーヒー(寝かせる前のもの):500ml
- キウイ:1個
- レモン:1/4個
*作り方*
②インスタ映えもバッチリ!ライムミントコーヒー
ライムとミントを入れることで、さらに清涼感が増したおいしいコーヒーになります。見た目もとってもおしゃれなので、お客さまへのおもてなしにも!
- 水出しアイスコーヒー:150cc
- ライム:5g
- ミント:適量
- 氷
*作り方*
水出しコーヒーにミントとライムを入れて寝かせると、さらに清涼感が増します。お好みで試してみてくださいね!
カフェインが気になるときは?
妊娠中の方や、健康に気をつかっている方だと「水出しコーヒーのカフェイン量」が気になるかもしれませんね。
とくに水出しコーヒーは長く水につけるので、「カフェインがいっぱい入ってそう…」と思っているかもしれません。
結論から言うと、どれくらいカフェインが入っているのかは、明確には分かりません。なので、カフェイン摂取量をおさえたいときは、ノンカフェイン(デカフェ)の水出しコーヒーを選ぶことをオススメします。
というのも、研究者によって意見がかなり分かれているからです。
一般的に、カフェインはお湯で抽出した方がたくさん溶け出すと言われています。水出しコーヒーは水で抽出するので、あまり多く溶け出さないことになりますよね。
しかし、水出しコーヒーは抽出時間が長いので、その分カフェインがたくさん溶け出すと言う研究者もいます。
このため、一言で「水出しコーヒーに含まれるカフェイン量は少ない」とも「多い」とも言い切れないのです。
ただ、水出しコーヒー独特の飲みやすさは、なかなか味わえるものでもありません。なので「どうしてもカフェインが気になる…」という方は、デカフェの商品を選びましょう。
「デカフェのコーヒーっておいしくなさそう…」と思われるかもしれませんが、最近はおいしさを残したまま、カフェインを除去する技術もどんどん進歩しています!
通常のコーヒーとおいしさが変わらない商品もたくさんありますので、ぜひ試してみてくださいね。
カルディの「水出しアイスコーヒー」
「市販の水出しアイスコーヒーを手軽に楽しみたい!」そう思っている方も多いはず。そんなあなたにおすすめしたいのは、「カルディの水出しアイスコーヒー」です。
内容量は160gで、40gのパックが4つ入っています。小分けにされているため、わざわざ量をはかる必要はありません。
使用されているのは、ブラジル産とコロンビア産のコーヒー豆。コーヒー専門店ならではのコク深く、上品な味わいを楽しむことができます。手軽さとおいしさを両立させたい本格派は、一度お試しあれ!
amazonで水出しコーヒーの商品を買えるの?
水出しコーヒーを自宅で楽しむためには、材料や器具をそろえる必要がありますよね。「たくさんお店をまわって、必要なものをそろえるのは面倒…」「手軽に材料や器具をそろえたい!」と思っているかもしれません。
でも安心してください、amazonでいっきにそろえることができます!
さきほど紹介したハリオの水出しコーヒーポットやコーヒーボトルはもちろん、コーヒー豆や水出しコ―ヒーパックも大容量で販売されているため、一度にたくさん購入することができます。
買い物に出かけるのが面倒な人も、荷物を持って買えるのがいやな人も、ぜひamazonをご利用ください。
まとめ
水出しコーヒーとは「水でゆっくりと抽出するコーヒー」のこと。
水で抽出することで、コーヒー独特の苦みやえぐみが少なく、たくさんの人に愛されています。冷たいコーヒーを楽しみたい、これからの季節にぴったり!飲みやすいので、コーヒー初心者の方にはもちろん、アイスコーヒー好きにもおすすめです。
水出しコーヒーの魅力は、大きく分けて3つ。
- まろやかで飲みやすい
- 酸化しにくく、おいしさを長時間キープできる
- 初心者でも簡単に作ることができる
専用ポットやボトル、水出しコーヒーパックを使えば、だれでも簡単においしい水出しコーヒーを作ることができます。専用ポットや専用ボトルは1,500~2,000円で販売されていて、経済的なところも魅力。
材料をそろえれば、器具やコーヒーパックを手作りすることも可能ですよ。
「抽出に時間がかかる」というデメリットはありますが、一度にたくさん作れるので、長く楽しむことができます。なにより、この長い抽出時間が水出しコーヒーのおいしさの秘密。楽しみにしながら、できあがりを待ってくださいね♪
口あたりがまろやかですっきりしているのに、コクが深い水出しコーヒー。
おいしい水出しアイスコーヒーと共に、楽しい夏を過ごしてくださいね!