「生豆ってどこで購入するんですか?」
自家焙煎コーヒーを販売していると本当によく聞かれます。
「通販で買えますよ!」
とお伝えしますが、お店の数が多すぎてどこで買えばいいか迷ってしまうんじゃないかと最近気づきました(笑)
なので今回は、焙煎士である私がおすすめする生豆を購入できるお店をお伝えしていきます。
生豆を手に入れて、楽しい焙煎ライフを楽しんでくださいね!
コーヒー生豆は通販でも、お店でも手に入れることができる
コーヒーの生豆は、通販サイトでも実店舗でも購入することができます。
昔はそんなに生豆を販売している場所が多くありませんでした。
しかし今では、自宅で焙煎をする人がじわじわと増えており、それに伴ってたくさんの通販サイトが出てくるようになりました。
実店舗においても、生豆を販売するお店が徐々に増えてきている状況です。
今後また増えていくのでは無いかと予想しています。
焙煎する人にとってはありがたい環境になってきているのです。
通販サイト、お店選びのポイント
生豆を購入するお店は選ぶポイントは以下の4点です。
- 自分が飲んでみたいと思える生豆が売っているお店を選ぶ
- 回転率の高そうなお店を選ぶ
- 豆の詳細ができるだけ分かるところを選ぶ
- まずはいろんなお店を試す
一つずつご説明していきますね。
自分が飲んでみたいと思える生豆が売っているお店を選ぶ
せっかく自分で焙煎するのですから、自分のお気に入りの豆で焙煎したいですよね。
もしすでにお気に入りの産地や豆の種類がある場合は、その生豆を中心にお店選びをしましょう。
どれだけ「このお店がおすすめ!」と言われても、欲しい豆がないのに買おうとは思わないですよね。
好みの豆がある場合は、その豆の名前で検索して出てきたところで購入されることをおすすめします。
回転率の高そうなお店を選ぶ
商品の回転率が高そうなお店を選ぶこともポイントです。
回転率の悪いお店だと、いつまでも古い豆を販売していることも考えられます。
あまりに古いと豆の味わいも変わってくるので、注意が必要です。
また、コーヒー豆は常に新しい商品がどんどん出てきています。
なのにずっと同じ豆だけを扱っているということは、お店の人があまりコーヒー豆自体に興味を持っていない可能性もあります。
悪いというわけではありませんが、コーヒー焙煎の楽しいところは色んな豆を研究するというところもあると思いますので、その点では物足りないという印象を持ってしまいます。
見分け方のポイントとしては、商品のラインナップが定期的に変わっているかどうかを見るといいでしょう。
通販サイトによっては新商品情報とともに完売情報ものせているところもありますので、そこで判断するという方法もあります。
豆の詳細ができるだけ分かるところを選ぶ
生豆がいつ入荷されたか、どこで育てられたものなのか等の豆の情報がのせているかどうかも、お店を選ぶ基準になります。
詳細をのせているお店はきちんとしているから信頼できます。
実際お店によってはいつ入荷したのか、どんな農園の豆なのか、またはいろんな農園の豆が混ざっているのかが全くわからないお店もたくさんあります。
「タンザニア」とだけ書いてあってもどんなコーヒーか全くわからないですよね。
これではかなり大雑把です。
回転率の時と同じように、お店の人があまりコーヒー豆自体に興味がない可能性もありますよね。
生豆の育った環境や、いつ入荷されたものなのかができるだけ分かるお店を選びましょう。
まずはいろんなお店を試す
こんなことを言っては元も子もないですが、結局のところいろんなお店を試すのが一番間違いないです。
実際自分で焙煎してみて、自分で感じるものに間違いは無いからです。
私も買ってみて、焙煎してみて、飲んでみてを繰り返してようやくある程度お店を絞る事ができています。
欠点豆の多さなどの豆の品質や値段など、生豆選びの要素はたくさんあります。
その中で何を大事にするかによってお店選びも変わってきます。
今回生豆選びの入り口としてお店はご紹介しますが、その中でいろいろ試して、自分に合うお店を探してみてください。
おすすめのコーヒー生豆通販サイトを5つご紹介
生豆を手に入れることができる場所は大きく分けて通販、実店舗とあります。
まずはおすすめの通販サイトをご紹介していきます。
どんな方におすすめなのかも書いていますので、当てはまるお店があれば是非試してみてください。
生豆本舗
スタンダードな豆から農園名の入ったスペシャリティコーヒー、さらには他にはあまり無いロブスタなど珍しい豆も販売されています。
届く豆がとにかくきれいです。
1kgまではハンドピックされており、チャフ・欠点豆・ホコリがとにかく少ないので、ハンドピックにかかる時間が省けてすぐに焙煎に取り組めます。
また、100gから購入できるので、少しずつ色んな種類が楽しめるのもいいところです。
唯一の欠点は少しお高めなところ。
ですが、欠点豆が少ないので捨てる分が少なくて済みますし、ハンドピックの時間も削減できると考えれば私は安いと思っています。
各豆の焙煎のワンポイントアドバイスがあったり、豆を頼んだら付いてくるパンフレットも読んでいて楽しいです。
- いろんな種類の豆を少しずつ楽しみたい人
- 少し高くてもハンドピックの時間を省きたい人
WORLD BEANS SHOP
珍しい!と思う豆は少ないですが、スタンダードからスペシャリティコーヒー、デカフェの生豆まで幅広い取り扱いをしているWORLD BEANS SHOP。
セールをよくしているので、他よりもお買い得な豆が手に入ることがあることが一番の特徴です。
クロップが古くなってきた豆などは「50%OFF!」ということもあります。
また、200gから購入することができるところも大きなメリット。
安くて少量で買えてしまうので、つい色々試してみたくなり、たくさん買い物かごに入れてしまうのがデメリットかもしれません(笑)
- 豆の種類に特にこだわりが無いけどいろんな豆を試したい人
- 生豆を安く購入したい人
GREEN COFFEE STORE
コーヒー機器の輸入販売やセミナー業、コーヒー販売などコーヒーに関する業務を幅広く展開しているDCSが運営しているコーヒー生豆のオンラインストアです。
スペシャリティコーヒーの種類が豊富にあり、その品質は素晴らしいものです。
欠点豆・チャフも少なく非の打ち所がありません。
豆の種類も他のお店には無い農園のものが多く、こちら側の探究心をくすぐってきます。
サイトには生産者のこだわりや、他の豆との違いの情報などもしっかりと書かれており選びやすくなっています。
細かいところですが、支払いに楽天Payが使えるので、楽天ユーザーの方は少しお得感を感じることもできます。
- スペシャリティコーヒーが好みの人
- 楽天ユーザーの人
コロネーションコーヒー
オーガニックコーヒーをメインで取り扱っている珍しいお店です。
オーガニックコーヒーを取り扱っているお店はあるにはあるのですが、種類が少ない場合が多いのです。
その点コロネーションコーヒーでは多くの種類を取り扱っており、選ぶ楽しみを得ることができます。
欠点はハンドピックがされていないことです。
その分安くなっている気がしますが、ハンドピックの手間はどうしてもかかってしまいます。
また、サイトが昔風なので少し見づらいのも難点です。
- 絶対オーガニックコーヒーを飲みたい人
松屋珈琲
Amazonや楽天にも出店しているので名前は知っているという方も多いのではないでしょうか。
スタンダードなコーヒーであれば1kg800円程度で販売もされており、気軽に生豆を購入することができます。
決して多くはないですがスペシャリティコーヒー、COEの取り扱いもあります。
中には掘り出し物もあるので、常にウォッチしておいて損はありません。
欠点豆・ホコリ・チャフが少し多いかなという印象がありますが、値段と手間を考えてどっちを取るかの選択になってくるかと思います。
- とにかく安く生豆を手に入れたい人
- ハンドピックも楽しむことができる人
番外編:Amazon、楽天
みなさんご存知のAmazon、楽天でもコーヒーの生豆を購入することができます。
Amazon、楽天で買うのであれば、色んな種類の生豆が入ったお得なセットがおすすめです。
「まだコーヒーの味のこともよくわからないから、いろんな豆を試してみたいな」という方にとてもおすすめです。
【地域別】コーヒー生豆を販売しているお店
通販だけでなく、実店舗で生豆を購入できるところもあります。
少しですが、販売しているお店をご紹介したいと思います。
ここでは東京と大阪のお店を2店舗ずつ紹介していますが、他の地域の方であれば「コーヒー生豆 地域名」「生豆 販売 地域名」で検索してみてくださいね。
東京
ワイルド珈琲
オリジナル焙煎機の制作・販売から豆販売まで行っているワイルドコーヒーさん。
幅広い種類の豆を、安価に取り扱っておられます。
また、通販もやっているので、東京以外の方も購入することができます。
サイト内に「みんなの声」という質問箱のようなコーナーがあります。
焙煎や抽出についての個人的な質問に店主さんが答えてくれており、見ているだけでも勉強になるのでおすすめです。
2店舗ありますが、生豆は舟渡店のみでの取り扱いです。
自家焙煎珈琲生豆専門店ベースキャンプ
カフェではなく、コーヒー豆を専門で販売しているお店です。
焙煎豆と生豆の両方購入することができます。
焙煎豆をメインに販売されているのですが、その焙煎豆は全て注文後焙煎。
いつ行っても焙煎したての新鮮な豆を手に入れることができます。
焙煎時間は待つ必要がありますが、待ち時間にコーヒーをサービスしてくれるのでくつろぐことができます。
種類はスタンダードな豆が多いです。
お店が空いているときであれば、好みの味を伝えるとそれに合わせて店主さんが選んでくれたりもします。
焙煎の相談にも乗ってくれたりもするので、ぜひ興味のある方は店主さんとお話してみてください。
大阪
いりたてや
「コーヒー豆は生鮮食品だ!」という本を出されているほど煎りたてのコーヒーを愛しているいりたてやさん。
こちらでもコーヒーの生豆を購入することができます。
豆の種類はスタンダードなものが多いのですが、「寄付つきコーヒー」というものがあります。
寄付つきコーヒーを購入するだけでどこかに貢献することができます。
コーヒーを買うだけでウガンダの子どもたちの給食費や、地域の区役所や社会福祉協議会に寄付することができる仕組みです。
また、焙烙のような焙煎器具「いりたて名人」での焙煎教室も行われています。
大阪だけでなく東京でも開催されているので、興味のある方は試してみてください。
ハマ珈琲
コーヒーの鮮度を一番に考えているハマ珈琲さんでも、生豆を購入することができます。
HPには「生豆の質は、いつ焙煎したかの次に考えること」と書いてありますが、ハマ珈琲さんの扱うコーヒー豆は、欠点豆やチャフがとても少なく、生豆の質もとてもいいものです。
事前にオンラインストアから注文をしていれば、取りに行く日に合わせて焙煎をしてくれる「注文焙煎」を行っています。
焙煎豆が欲しくなっても、いつも焙煎したての新鮮な豆を購入することができます。
生豆に関するQ&A
それでは最後に、よく聞かれる質問にお答えしていきます。
生豆は焙煎前に洗うべき?
生豆は洗う人と、そのまま焙煎するという人と2パターンに分かれます。
私は今の所、洗わない派です。
洗っても洗わなくても、味には影響が無いかなと思っているのが主な理由です。
私も洗ったことがありますが、確かに生豆を洗った後の水は結構濁るので「どうなんだろう…」と思いました。
ただ、洗った生豆を焙煎したとき、生豆が水分を吸ってしまうようで生焼けっぽい味になってしまった経験があります。
他にも、洗わない派の中では「洗うと成分が流れ出るのでは?」といった意見があるようです。
生豆を洗う派の中では、
「豆によってはホコリやチャフがすごいので落とした方がいいのでは?」
「洗った方がクリーンな味になる」
という意見が多いですが、個人的な経験でいうと、あまり味は変わらないかなと思います。
洗わなくても味が変わらないのであれば、洗わなくてもいいのではと思います。
ハンドピックってどれくらいすればいいの?
一言で言えば「気が済むまで」というところです。
どこまで自分が許せるかによるので、一概にはなんとも言えないからです。
ですが、私なりにこうした方がいいかなというのはあります。
カビ豆は確かにできるだけ除去したほうがいいと思います。
カビをあえて身体に入れるのはイヤですし。
穴あき豆も除去したほうがいいような気もします。
穴から虫が入ってしまっている可能性がありますし、見えないところでカビが生えてしまっている可能性もあります。
欠けた豆に関しては考え方の違いによると思います。
欠けた豆は欠けただけだから使えるという考え方もあるでしょうし、見た目が汚い、均一に火が通らないなどの理由で使わないという考えもあると思います。
「これは自分が飲みたくない、奥さんや旦那さんに飲ませたくないな」と考えながらハンドピックをすると案外自分の考えが見えてきますよ。
生豆の賞味期限は?保管方法ってどうすればいい?
コーヒー豆は、生豆の状態であれば5年ほど日持ちすると言われています。
生豆は時間が経っても水分が抜けるだけだからです。
しかし、ただポンッと放っておいておけばいいかと言うとそうではありません。
麻袋のような通気性のいい袋に入れて、換気のできる場所に保管しておく必要があります。
湿気の多いところに置いてしまうとカビが生えてしまうので注意しましょう。
ちなみに、時間を置いて水分が抜けたコーヒー豆は、焙煎しやすくなります。
近年流行っている収穫後すぐの豆「ニュークロップ」と言われるものとは真反対の「オールドクロップ」と言われるものになるわけですね。
オールドクロップの豆は、ニュークロップのような豆それぞれの個性は失われていますが、まろやかな味で飲みやすいのが特徴です。
焙煎のやり方を教えて!
焙煎のやり方にはさまざまな方法がありますが、私のオススメは片手鍋で焙煎する方法です。
片手鍋は軽くて適度に深さもあるので焙煎をする上で扱いやすく、安くて手に入れやすいというメリットがあります。
詳しくは、こちらの記事でご紹介しています。
是非参考にして焙煎にチャレンジしてみてください。
まとめ
コーヒーの生豆は、通販サイトでも実店舗でも購入することができます。
昔はあまり売っている場所はありませんでしたが、現在では多くのお店で生豆が販売されているので、いろんなお店から選ぶことができます。
いろいろお店をご紹介してきましたが、まずは一度気になるところで購入してみてください。
それぞれに個性がありますから、あなたに合う豆屋さんを見つけてくださいね。