普段飲んでいるコーヒーを選ぶ基準は、何ですか?好きなメーカー、コンビニで買えるもの、おいしさ、豆の種類や産地にこだわっている人もいるかもしれません。
その中でも、コストを気にする人は多いのではないでしょうか。
「コスパの良いコーヒーを知りたい」
「ドリップコーヒーにかかるコストはいくら?」
この記事では、コーヒー本来の味を楽しめるドリップコーヒーにスポットを当て、実際にかかるコストを検証、比較しています。実はドリップコーヒーは、安くておいしいコスパに優れたコーヒーなのです。
インスタントコーヒーとのコスト比較や、おすすめのドリップコーヒーもご紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
本格的な味わいを楽しめるドリップコーヒー
ドリップコーヒーとは、コーヒー粉にお湯を注いで作るコーヒーのこと。お湯の重みで成分が抽出され、コーヒーの良い香りや深い味わいを引き出します。
ドリップコーヒーの代表的な抽出方法は、以下のとおりです。
- ハンドドリップ(ペーパー、ネルなど)
- フレンチプレス
- コーヒーメーカー
- コーヒーサイフォン
コーヒーといえば、ドリップ式で淹れられたものが一般的です。「レギュラーコーヒー」と呼ばれることもあります。
コーヒーの味をストレートに引き出すペーパードリップ、すっきりとした味わいになるサイフォンなど、淹れ方によって特徴が変わるのもコーヒーのおもしろいところ。
酸味、苦味、コク、キレなど、味にもそれぞれ個性があります。豆の種類や産地、焙煎度など知れば知るほど奥が深いコーヒーの世界ですが、自分好みを探す旅も良いものです。
なかでも、自分でおいしいコーヒーを淹れるなら「ハンドドリップ」がおすすめ。お湯を注ぐだけでできるドリップバッグや、道具を揃えて本格的に楽しむのもありです。好きな方法で、気軽においしいコーヒーを楽しんでみませんか。
自分好みのドリップコーヒーはこう淹れる!ハンドドリップを試すなら知っておきたい淹れ方の話
ドリップコーヒーはコスパが良い?コストを計算
ドリップコーヒーを自宅で楽しむなら、以下のの2つが始めやすいでしょう。
お湯を注ぐだけでできる「ドリップバッグ」
ペーパーフィルターを使う「ペーパードリップ」
どちらも1杯あたりのコストが低く、味良し香り良しのコスパに優れたコーヒーです。
実際にどのくらいコストがかかるのか、計算してみました。あわせて、必要な器具やコーヒー粉の賞味期限についても解説します。
ドリップバッグは1杯あたり約26円
ドリップバッグとは、1杯分のコーヒー粉が個包装されたもの。専用の道具がなくても、カップに固定してお湯を注ぐだけで、本格的なコーヒーが味わえる魅力的な商品です。
身近なコーヒーチェーンやコーヒー専門店などさまざまな商品があるなか、ここぞとばかりにいくつか購入してみました。
購入先 | 購入金額(税込) | 1杯あたりの金額 | |
A (8袋入り) | スーパー | 213円 | 26円 |
B (14袋入り) | スーパー | 375円 | 26円 |
C (10袋入り) | コーヒーショップ | 448円 | 44円 |
一番お手頃な価格のものを、なじみのお店で購入しました。どれもお湯を注いだときの香りが良く、それぞれ味の違いも楽しめて満足度は高かったです。
通販サイトでは100袋、200袋など大量に購入できる商品もありますが、安くても1杯あたり20円ほど。賞味期限もありますので、ファミリーやオフィス向けといえそうです。
ドリップバッグのコスト面の特徴は、以下のとおり。
1袋から買えるものは100円前後
複数パックになっている方が安上り
専門店や有機栽培などは高め
大手スーパーや通販サイトなどでも購入しやすく、プチギフトにもおすすめです。いろいろな味を気軽に楽しめるので、気になるものがあればぜひ一度試してみてください。
ペーパードリップは1杯あたり約20円
ペーパードリップとは、紙製のフィルターを使用した抽出方法のこと。フィルターが豆の油分を吸収し、すっきりとした味わいになります。使用後のフィルターは捨てるだけなので、特別な手入れや管理も必要ありません。
道具も比較的安く、手軽に始められるメジャーな方法です。
今回は、大手コーヒーメーカーのカリタで必要なものを購入しました。実際にかかった1杯あたりのコストは、次のとおり。
購入金額(税込) | 1杯あたりのコスト | |
ペーパーフィルター | 200枚814円 | 4円 |
コーヒー粉 | 300g495円 | 16.5円 |
合計 | 20.5円 |
道具を揃えてしまえば、1杯あたり約20円ほどでおいしいコーヒーが飲めます。ドリップバッグの約26円よりもさらにコストを抑えられるのです。
コーヒー粉の酸化に注意して、早めに使い切る必要はあります。それでも毎日コーヒーを飲む方にとって、安くておいしいペーパードリップのコスパの良さは魅力的ではないでしょうか。
【初期費用】ドリップコーヒーに必要な道具
ドリップコーヒーを自宅でも楽しみたくても、ネックになるのが「道具を揃えること」です。何となく値段が高いイメージがあったり、専門器具がいくつも必要な気がして、気が進まない方もいるかもしれません。
今回紹介しているドリップバッグとペーパードリップは、最低でも以下の道具があれば淹れられます。たったこれだけで、本格的なドリップコーヒーを楽しめるのです。
ドリップバッグ:マグカップ(コーヒーカップ)
ペーパードリップ:ペーパーフィルター、ドリッパー、マグカップ
実は、どれも100円ショップで手に入ります。ハリオやカリタなどのメーカーでもお手頃価格の製品は多くありますが、最初は100円ショップのもので十分。全部買っても、300円+税です。
お湯も、自宅にある電気ケトルややかんで沸かしましょう。注ぎ口が細くなっている専用ポットもありますが、専用器具については、ドリップコーヒーに慣れて興味がわいた時にチェックした方がきっと楽しめるでしょう。
賞味期限や保管方法をチェック
コーヒーのおいしさは、「鮮度」がポイントです。淹れたてのコーヒーがおいしいのは言うまでもなく、豆の焙煎や豆挽きから時間が経つごとに鮮度も落ちてしまいます。
コーヒー豆は、とてもデリケートな生鮮食品です。そのため、鮮度が落ちるとコーヒー粉が酸化して、香りが立たなかったり後味も苦いままおいしさを感じられません。お腹の調子を崩す人もいるようです。
賞味期限は必ずチェックし、開封したら早めに飲み切るようにしましょう。
コーヒー粉を購入した場合の保管方法は、以下のようにすると安心です。
基本は、冷暗所に常温保存
早めに飲み切れない場合は冷凍庫に
湿度に注意する
冷凍保存は、ジッパー付きの保存袋を使うのが望ましいです。密閉性が高いものを選びましょう。夏や梅雨の時期は、湿度に注意。コーヒー粉の酸化を防ぐことが重要です。
ドリップコーヒーとインスタントコーヒーのコストを比較
価格の安さや、お湯にサッと溶けて簡単に作れる手軽さから、インスタントコーヒーを飲む方も多いと思います。種類が豊富で、いろいろな味を楽しめるのも魅力です。
ドリップ式と比べるとコストはどれほど違うのか、計算してみました。
購入金額(税込) | 1杯あたりの金額 | |
インスタント(スティック) | 100本1,693円 | 16.9円 |
インスタント(瓶) | 210g754円 | 7.1円 |
ドリップバッグ | 8袋入り213円 | 26円 |
ペーパードリップ | 1,309円(フィルター+粉) | 20.5円 |
パッと見ても、コストの低さはインスタントが目立ちます。特に瓶タイプは、詰め替え用にすればさらにコストを抑えられるでしょう。
気になる味ですが、ドリップコーヒーと比べると香りや風味に物足りなさを感じます。飲み比べてみると、その違いがはっきりわかるほどです。ドリップ式とインスタントの成分自体に、差はありません。
コスト重視なら、インスタントでも十分でしょう。しかし、ここはコーヒー専門サイト。ぜひ、コーヒー本来の味を楽しめるドリップコーヒーをおすすめしたいですね。
初心者にもおすすめ!ドリップバッグコーヒー3選
ドリップバッグには、1杯分に適した量のコーヒー粉が入っています。
すっきりとした味わいを好むなら8g前後
コーヒーの深いコクを味わいたいなら10g
など、容量によって味に違いを感じられますので、ぜひチェックしてみてください。
では早速、スーパーやネット通販などで買える、ドリップコーヒー初心者でも飲みやすいドリップバッグを3つご紹介します。
1.CAFEカルディ ドリップコーヒー マイルドカルディ
コーヒー豆を始め、魅力的な商品を多く取り揃えるカルディ。その定番ともいえる、ドリップバッグコーヒーがセットになった商品です。
苦味が少なく、すっきり飲みやすいのが特徴。香りも良いので、ドリップコーヒー初心者でもコーヒーのおいしさを感じられるでしょう。
カルディでは、コーヒー豆も販売しています。その場で挽いてくれるので、ペーパードリップで新鮮なコーヒーを楽しむのもおすすめです。
内容量:100g (10g × 10袋)
挽き方:中挽き
豆の産地:ブラジル、コロンビアなど
2.AGF「ちょっと贅沢な珈琲店」レギュラー・コーヒー プレミアムドリップ スペシャル・ブレンド
コーヒー飲料メーカーのAGFが展開する「ちょっと贅沢な珈琲店」シリーズは、自分の好みを見つけやすい豊富なラインナップが魅力です。
なかでもこのスペシャルブレンドは、コーヒーの深いコクを味わうのにぴったり。少し苦味が強めで、普段からブラックコーヒーを好んで飲む方におすすめです。
お手頃な価格なので、コストを抑えつつ自宅でも本格的なコーヒーを楽しめます。
- 内容量:112g (8g × 14袋)
- 挽き方:中細挽き
- 豆の産地:コロンビア、タンザニアなど
3.小川珈琲店 コーヒーショップブレンド ドリップコーヒー
コーヒー専門店の本格的な味を楽しめる、小川珈琲店のドリップバッグ。京都の珈琲職人として追求してきたおいしさがぎゅっと詰まった商品です。
ドリップバッグを開けた瞬間から、コーヒーの豊かな香りが広がります。酸味が少なく、コクと苦味のバランスが絶妙です。
ブレンドされている豆の特徴に合わせて焙煎度を変えており、専門店のこだわりがうかがえます。
- 内容量:80g (10g × 8袋)
- 挽き方:細挽き
- 豆の産地:ブラジル、コロンビア、エチオピア、インドネシア
ペーパードリップに合う香りが良いコーヒー粉3選
ペーパードリップで淹れたコーヒーは、良くも悪くも豆の味がストレートに出やすいと言われています。苦味、酸味、コクなど、自分好みの味を探すのにも適した抽出方法です。
スーパーやネット通販などで買える、ペーパードリップに合うコーヒー粉を3つご紹介します。味のバランスが良い中挽き・中煎りのものを厳選していますので、ぜひ参考にしてください。
ペーパードリップならお家でお店の味が楽しめる!初心者にも優しい淹れ方をご紹介します。
1.UCC ROAST MASTER マイルド for BLACK
大手コーヒーブランド、UCC上島珈琲の焙煎職人の中から選ばれたローストチャンピオン監修のROAST MASTERシリーズ。ブラック派におすすめのこの商品は、バランスが良く風味豊かな味わいが特徴です。
袋を開けた瞬間から、スーッと深呼吸したくなるような良い香りが広がります。
職人の作り上げた味を自宅で手軽に味わえるとは、何とも魅力的な商品です。
- 内容量:180g
- 挽き方:中細挽き
- 豆の産地:ブラジル、コロンビア他
2.HORI COFFEE ホリブレンド
個人的に気に入ってよく購入しているのが、ホリブレンドです。三重県桑名市に本店がある、創業1968年の直火焙煎珈琲専門店「HORI COFFEE」のスペシャルな味が、自宅でも楽しめます。
8種類の豆をブレンドし、風味豊かでさわやかな味わいが特徴です。苦味が少ないので、ブラックコーヒーが苦手な方でも飲みやすいでしょう。
焙煎日が書かれており、焙煎したての鮮度の高いコーヒーを味わえるのも嬉しいポイントです。
- 内容量:200g
- 挽き方:中挽き
- 豆の産地:コロンビア、ブラジル、エチオピア、インドネシア他
3.KEY COFFEE プレミアムステージ モカブレンド
真空パックで豆の鮮度を保っている、.KEY COFFEE プレミアムステージシリーズ。なかでもおすすめは、やわらかな口当たりが特徴のモカブレンドです。
酸味が少し強めながら、コーヒーの甘い香りが口いっぱいに広がるのですっきりとした味を感じられます。
ドリップバッグも販売されていますので、好きな飲み方でお楽しみください。
内容量:200g
挽き方:中挽き
豆の産地:エチオピア、ブラジル他
コスパに優れたおいしいドリップコーヒーを自宅でも楽しんで
毎日コーヒーを飲んでいる人にとって、コストは気になるポイントでしょう。
今回ご紹介したドリップコーヒーは、安くておいしいコスパに優れたコーヒーです。本格的なコーヒーを自宅でいつでも楽しめるなんて、贅沢な時間だと思いませんか。
ドリップバッグもペーパードリップも、まずは100円ショップで手に入る道具で、気楽に始めてみてください。インスタントや缶コーヒーでは味わえない、良い香りと深い味わいが楽しめます。
取り入れやすい方法で、ぜひ充実したコーヒータイムを過ごしてくださいね。
公式Twitterでは、ひょんなことからFIKAを担当することになってしまった編集長が、コーヒーの新しい発見を日々発信しています。一緒にコーヒーを学んでいきませんか?