「ブラックコーヒーが飲めるようになりたいけど、味がどうしても苦手…」そんな悩みをお持ちではありませんか?
一度そのようなイメージを持ってしまうと「自分はブラックコーヒーが飲めないんだ」と思い込んでしまうでしょう。
しかし、それは違います。飲みにくいコーヒーには「飲みにくいと感じる原因」があるのです。
その原因を取り除いたコーヒーなら「コーヒーが苦手…」と感じている人でも、きっと「おいしい」と感じられるはずです。
私は移動販売でコーヒーを販売しているのですが、提供するコーヒーは飲みやすさを1番重視しています。
そうすることで、
「家ではミルクを入れて飲んでいたけど、これならブラックでも飲めるわ」
「すっきりしてて飲みやすいな〜」
という声をいただけています。
この記事では、そんな「飲みやすいコーヒー」を提供している筆者が、
- そもそもコーヒーが飲みにくいと感じる原因
- ブラックコーヒー初心者の方におすすめの飲みやすいコーヒー
をご紹介していきます。
「飲みやすいコーヒーとはどんなコーヒーなのか」しっかりポイントを知って、楽しいコーヒーライフの一歩目を踏み出しましょう!
目次
そもそもコーヒーが飲みにくいと感じる原因は?
最初にお伝えしたように、飲みにくいコーヒーには「飲みにくいと感じさせる原因」があります。
その原因とは、次の2点です。
- 苦味or酸味が強すぎる
- 雑味が出ている
1つずつ解説していきますね。
苦味or酸味が強すぎる
コーヒーの味を構成しているのは、「苦味」「酸味」「甘み」の3つです。
このうちの「苦味」または「酸味」にコーヒーの味が偏っているとき、「飲みにくい」と感じると言われています。
コーヒーだけでなく、料理でも同じことが言えますが、ある程度までの苦味や酸味は「おいしい」と思えるもの。
しかし、人の味覚は「苦すぎる」「酸っぱすぎる」など、偏りすぎた味を「おいしくない」と感じてしまうのです。
「おしゃれな浅煎りコーヒー専門店でおすすめのコーヒーを飲んでみたら、酸っぱくて飲みきれなかった」という経験したことがある方もいるのではないでしょうか。
もちろん、その酸味を「フルーティで好き」という人もいるでしょう。しかし、個性の強すぎる味は、受け入れられない人も多いのです。
過剰な苦味・酸味は、コーヒーを飲みにくくする原因の1つと言えるでしょう。
雑味が出ている
もう1つコーヒーが飲みにくいと感じる原因として、「雑味」が出てしまっているということが考えられます。
雑味とは、本当は必要のない味わいのこと。コーヒーの味を構成する「苦味」「酸味」「甘み」以外の「余計な味」を指します。
- なんだかザラザラする舌触り
- タバコっぽいスモーキーな苦味
- 舌にピリッとする感じ
- 明らかにコーヒーの味じゃない渋い感じ
これらは、コーヒーに本来必要ではない「雑味」です。
雑味の出たコーヒーは、カップ1杯すら飲みづらいもの。
とくに、今までコーヒーをほとんど飲んでこなかった方が、この雑味の出たコーヒーを飲むと「私、コーヒー苦手だったんだ…」とイメージを持ってしまいます。
一度苦手と感じたものは、なかなか「もう一度試してみよう」と思いにくいもの。
飲めるチャンスがあってもチャレンジできなくなり、「自称コーヒー嫌い」になってしまうんです。
初心者の方は「ブレンド」を「コーヒー専門店」で飲んでみよう
これまでの原因を読んで「ああ、そういえば、あのとき飲んだコーヒーはそんな感じだったな…」と思ったかもしれませんね。
でも「それでも、コーヒーが飲めるようになりたい!」と思っている方は、一体どうすればいいのでしょうか?
現役焙煎士の私がおすすめするのは、以下の2点です。
- 「ブレンド」を選ぶこと
- 「コーヒー専門店」で飲むこと
その理由を、1つずつ詳しく解説していきますね。
ブレンドは、バランスの取れた味わいに仕上がっている
コーヒーの初心者の方は、まずは「ブレンド」を飲んでみるのがおすすめ。
ブレンドのほとんどは、バランスのとれた味わいに仕上がっているからです。
複数の豆を混ぜることで、豆の強すぎる特徴を弱めたり、逆に足りない部分を補ってくれています。
「何を飲めばいいのかな…」と悩んでいる方は、ぜひブレンドを選んでみてください。
ただ、コーヒーのチェーン店で飲んでも良いのですが、最初は「コーヒー専門店のブレンド」から飲んでみることをオススメします!
コーヒー専門店のブレンドは、味のミスマッチが少ない
「いきなり専門店に行くなんて、ハードルが高いよ…」と思ったかもしれませんね。
でも初心者さんこそ、コーヒー専門店に行くことをオススメします。
なぜなら、コーヒー専門店だと「お店側と買う側で、味のイメージを合わせやすい」からです。
とくにコーヒー専門店のブレンドは、お店の焙煎士さんが「こんな味わいのコーヒーがあったらいいなぁ」と思った味を実現したもの。
焙煎士さん自身も「こんな味なんです」と言葉で説明しやすいので、お客さんにも味のイメージがきちんと伝わりやすいんです。
ブレンドが複数ある場合は、1番苦味と酸味のバランスのとれたものを店員さんに聞いて選ぶようにしましょう。
自分好みのコーヒーを見つける手助けにも
「ブレンド」を「コーヒー専門店」で飲むことは、自分好みのコーヒーを見つける手助けにもなります。
ブレンドを試していると、「もっと酸味がほしい」「苦味がほしい」と思うようになることもあるかもしれません。
そんなとき、そのブレンドを基準にして、お店の人に「こんな味がほしい」と説明すれば、より自分好みのコーヒーを手に入れられますよ。
これはスーパーやチェーン店では難しい、コーヒー専門店ならではのメリットです。
コーヒー専門店は、雑味の少ないコーヒーを出してくれる可能性が高い
飲みやすいコーヒーを探しているなら、コーヒー専門店で飲むのがおすすめ。
なぜなら、「雑味」の少ないコーヒーを出してくれる可能性が高いからです。
コーヒーに雑味が出てしまう原因は、ドリップの方法や焙煎などさまざま。その中でも、1番大きな原因は「豆の新鮮さ」にあると思います。
自分のお店で豆を焙煎しているコーヒー専門店であれば、焙煎したての新鮮なコーヒー豆を販売してくれます。
そのためコーヒー専門店なら、雑味の少ない飲みやすいコーヒーに出会える可能性が高いでしょう。
しかし、コーヒーにこだわりのないお店だと、以下の理由から古くなったコーヒー豆を使用しているところが多いです。
- 焙煎できる設備がないから、自家焙煎していない
- 大量に購入することで、安く豆を買える
- 一度にたくさん買うと、発注の手間が削減できる
- そもそも焙煎日が書かれていないから、お店の人も新鮮かどうかわからない
飲みやすいコーヒーと出会うためにも、コーヒーは「コーヒー専門店」で探すことをオススメします。
【コーヒー専門店が近くにない方へ】初心者でも飲みやすい市販のブレンドコーヒー
「そんなこと言っても、家の近くにコーヒー専門店なんてないんだけど…」という方もいるはず。
そこでここからは、初心者の方でも飲みやすい市販のブレンドコーヒーをご紹介します。
全国チェーンのお店の中でも、すっきりして飲みやすいコーヒーを選んでみました!ぜひ参考にしてくださいね。
セブンカフェ【セブンイレブン】
1つ目は、セブンイレブンの「セブンカフェ」です。
「挽きたて」「淹れたて」を味わえる独自のコーヒーマシンを使用しているからか、雑味も少なく、すっきりとした味わいが特徴となっています。
コーヒーを扱っているコンビニの中でも、飲みやすさという点ではセブンイレブンが1歩リードしているかなと感じます。
「セブンイレブンなら家の近くにある!」という方は、ぜひセブンカフェを試してみてください。
プレミアムローストコーヒー【マクドナルド】
2つ目は、マクドナルドの「プレミアムローストコーヒー」です。
複数の国のコーヒー豆がバランスよくブレンドされているため、苦味・酸味・甘みが絶妙。
味わいは少し異なりますが、セブンイレブンと同じくらいすっきりしており、ブラックコーヒー初心者でも飲みやすいコーヒーに仕上がっています。
また、頻繁にプレミアムローストコーヒーをリニューアルしていることからも、コーヒーに力を入れていることがうかがえます。
大手企業が力を入れるんだから、そりゃおいしくなるはずです。
マクドナルドに行くことがある方は、ハンバーガーと一緒にコーヒーを飲んでみてくださいね。
【好み別】おすすめのコーヒーをご紹介
ブレンドコーヒーに慣れてくると、もっと「苦いのがいい」「酸味がほしい」と思うようになるものです。
そこで最後に、これからもっとコーヒーを楽しみたいと思っているの方のために、味の好み別のおすすめコーヒーをご紹介します。
どんな味が好きかは人それぞれ。
好みのコーヒー選びの参考になれば幸いです。
苦味が好みの方におすすめの飲みやすいコーヒー
苦味が好きという方におすすめしたいのは、以下の2種類です。
- インドネシア
- コスタリカ
簡単に特徴を解説していきますね。
インドネシア
コク・苦味を求める方、おやつタイムのお供にコーヒーをよく飲む方におすすめです。
濃厚なコクと苦味が魅力のインドネシアのコーヒー。多くのお店では「マンデリン」という名前で売られています。
コーヒーらしい苦味が存分にあるため、甘〜いケーキやチョコレートとも相性抜群です。
苦すぎると感じた場合は、牛乳を入れてカフェオレにしてもおいしいですよ。
コク・苦味を求める方、おやつタイムのお供にコーヒーをよく飲む方におすすめです。
マンデリンコーヒーは濃厚ケーキと相性抜群!豆の特徴と美味しい飲み方を紹介します!
コスタリカ
コスタリカコーヒーは、苦味の中に甘みを感じられるのが特徴です。
雑味はあまりなく、酸味も適度。甘みや深いコクが感じられるバランスのよいテイストなので、初心者の方も飲みやすくなっています。
独特の甘みは、ダークチョコレートや、はちみつに例えられることも。
しっかりとした苦味と甘み、コクを味わいたい方は、コスタリカコーヒーをチェックしてみてください。
コスタリカコーヒーは、酸味控えめでダークチョコのような甘味がうまい!豆の特徴を解説
酸味が好みの方におすすめの飲みやすいコーヒー
次に、酸味が好きという方におすすめしたいコーヒーをご紹介します。
- イエメン
- エチオピア
簡単に特徴を解説していきますね。
イエメン
イエメンコーヒーといえば、ワインのような上品な酸味があるコーヒーとして有名です。
「コーヒーなのにワイン?」と思われる方も多いかもしれません。
私も初めて飲んだときは、「え?これがコーヒー?」と思ったものです。
初めにイエメンらしい上品な酸味を感じられるのですが、後味に甘みを感じます。一口飲み終わったときに「もっと飲みたい!」という気持ちになったことを覚えています。
少し個性が強いので好き嫌いが別れるかもしれませんが、酸味が好みなら一度は試していただきたいコーヒーです。
ワインのような上品な酸味が特徴のイエメンコーヒーの魅力とは?美味しい飲み方も解説します!
エチオピア
酸味を楽しむなら、エチオピアのコーヒーも忘れてはいけません。
こちらはイエメンとは少し趣が変わり、フルーティな酸味を特徴としています。
エチオピアの中でも、個人的におすすめしたい銘柄は「イルガチェフェ」。
苦味がほとんどなく、まるで柑橘フレーバーの紅茶を飲んでいるのかと勘違いするほど。
イエメンコーヒー同様、コーヒーの酸味が好きという方に最適ですよ。
珈琲発祥の地"エチオピア"のコーヒー豆の特徴とは?おすすめの豆も紹介します!
苦味も酸味もほどほどが好みの方に、おすすめの飲みやすいコーヒー
ブレンドを飲んだ結果、「やっぱり苦味と酸味のバランスのとれたコーヒーが最高!」と思う方もいるでしょう。
そんな方におすすめの、バランスのとれたコーヒーもご紹介しておきますね。
- ブラジル
- コロンビア
バランスタイプと言っても味わいに特徴がありますので、簡単に解説します。
ブラジル
バランスのとれたコーヒーといえば、ブラジルは外せません。
苦味が少なく、さらに酸味も少ないのでクセがなく、すっきりとして飲みやすいのが大きな特徴です。
銘柄によってはチョコレートっぽい甘みや、ナッツのような風味を楽しめるものもあります。
最近飲んだブラジルコーヒーでおもしろかったのは、チョコレートのような甘みを期待して「ショコラ」という銘柄の豆を焼いてみると、なんとナッツの風味がしたこと。
これはこれでとてもおいしかったのですが、「名前と味ずれてるやん(笑)!」と思わず突っ込んでしまいました。
苦味や酸味に偏っていない優しい味わいのコーヒーなので、クセのないコーヒーが好きな方におすすめ。
ブラジルコーヒーの特徴はバランスの良さ!クセが少なく初心者におすすめです!
コロンビア
コロンビアコーヒーも、苦味や酸味が突出していないコーヒーとして有名です。
ブラジルはすっきりさが魅力ですが、コロンビアは滑らかなコクが大きな魅力となっています。
個人的な味のイメージとしては「まったりとした」が1番合うのかなと。
まったりしていますが、キレがあるので1日に何杯でも飲むことができますよ。
スッキリとはまた違う、滑らかなコクを感じたい方は、コロンビアコーヒーをチェックしてみてくださいね。
コロンビアコーヒーの魅力は完璧なバランスにあり!産地ごとの特徴から美味しい飲み方までご紹介します!
まとめ
コーヒーが飲みにくいと感じるのには、しっかりと原因があるのです。
その原因を取り除いたものであれば、初心者の方でもブラックコーヒーをおいしく飲めますよ。
まずは飲みやすいコーヒーを入り口にして、楽しいコーヒーライフの第一歩目を踏み出してくださいね!